エドマン分解 Edman Degradation
概要 ペプチド一次配列決定法の一種。フェニルイソチオシアナートとの反応でN末端1残基だけをフェニルチオヒダントインの形で切り出し、一つずつアミノ酸配列を決定する。...
View Articleバートン ヨウ化ビニル合成 Barton Vinyl Iodide Synthesis
概要 温和な条件下にヒドラゾンをヨウ化アルケニルへと変換する手法。ヨウ素の代わりにセレン臭化物を使うとアルケニルセレン化合物が得られる。
View Articleシャレット不斉シクロプロパン化 Charette Asymmetric Cyclopropanation
概要 キラルボロン酸エステルを当量用いて、不斉Simmons-Smithシクロプロパン化を行う手法。基質には配向基としてはたらくアリルアルコール部位が必要。
View Article高井・ロンバード反応 Takai-Lombardo Reaction
概要 gem-ジハロアルカンから有機チタン種を生成させ、カルボニルをオレフィン化する反応。 多くのオレフィン化反応がアルデヒド・ケトンのみに適用を持つのに対して、本条件ではエステルやアミドのカルボニル基もオレフィン化することが可能。塩基性が低いため、エノール化しやすい基質にも適用できる。...
View Article武田オレフィン合成 Takeda Olefination
概要 チオアセタールと2価チタノセンから有機チタン種を生成させ、カルボニルをオレフィン化する反応。 2価チタノセンの用時調製が必要ではあるが、合成容易な原料であるチオアセタールを活用可能な利点がある。類似系であるTebbe試薬やPetasis試薬、高井・Lombardo法と比べても、より広範な基質に適用がある。
View Articleローゼンムント・フォンブラウン反応 Rosenmund-von Braun Reaction
概要 ハロゲン化アリールとシアン化銅(I)から芳香族ニトリルを合成する手法。高温は必要だが実験操作は簡便。
View Articleチオール-エン反応 Thiol-ene Reaction
概要 チオールおよびアルケン間の結合形成反応。化学選択性・官能基許容性が高くかつ副反応を生じにくいことから、クリックケミストリーを体現する反応の一つと捉えられている。
View Articleソープ・インゴールド効果 Thorpe-Ingold Effect
概要 環化反応の速度を変化させる置換基効果の一種。反応点を結ぶ分子鎖に嵩高いgem-置換基を付け加えることで環化反応速度を大きく出来る。gem-ジアルキル効果とも呼ばれる。
View Articleヨウ化サマリウム(II) Samarium(II) Iodide SmI2
概要 ヨウ化サマリウム(II) SmI2は穏和な一電子還元剤であり、カルボニル化合物、ハロゲン化物、電子不足オレフィンなどを還元的に変換する。 上記以外の応用としては、ピナコールカップリング、アルキル-カルボニルカップリング、脱酸素化反応、Reformatsky反応、ラジカル環化などがあげられる。 とりわけ近年では添加剤効果の研究が進んでいる。
View Article生体共役反応 Bioconjugation
概要 生体共役反応(Bioconjugation)とは、2つの生体関連分子を共有結合で連結させる手法である。ほとんどの場合にはタンパク質を標的としている。化学反応開発における最先端研究課題でもある。 とりわけ人工分子と共役させることで、生命機能を操作・制御・追跡するための手がかりを得ることができるため、ケミカルバイオロジーにおける重要方法論として認知されている。...
View Article秋山・寺田触媒 Akiyama-Terada Catalyst
概要 置換BINOL部位を持つリン酸化合物は、キラルブレンステッド酸有機分子触媒として働き、数々の化学反応を触媒する。 秋山隆彦(学習院大)・寺田眞浩(東北大)の両化学者によって独立に開発された(2004年)ため、秋山・寺田触媒と呼称される。 近年ではリン酸部位をイミドなどに変化させたものや、この共役塩基をキラルカウンターアニオンとして活用するなどの研究例も増大している。
View Article重水素標識反応 Deuterium Labeling Reaction
概要 同位体である水素と重水素(Deuterium)を置き換えることでさまざまな応用へと展開できる。 重水素化による物質機能への影響は最小限で済みつつも、速度論的同位体効果(Kinetic Isotope Effect, KIE)が鋭敏に現れることが原理的基盤にある。...
View Article硫黄-フッ素交換反応 Sulfur(VI)-Fluoride Exchange (SuFEx)
概要 硫黄(VI)フッ化物(R-SO2-F or SO2F2)は酸化・還元・加水分解などの各種化学条件に安定であるが、プロトン源もしくはケイ素化合物の存在下にそのS-F結合は活性化され、交換反応を起こしうる。 この性質をもとに様々な官能基ユニット連結が行えることが示されている。高い化学選択性と官能基許容性を示すため、クリックケミストリーを体現する反応の一つとして提案されている。
View Article可逆的付加-開裂連鎖移動重合 RAFT Polymerization
概要 可逆的付加-開裂連鎖移動重合(Reversible Addition-Fragmentation Chain Transfer Polymerization, RAFT重合)は制御リビングラジカル重合法の一種である。 チオカルボニル化合物を連鎖移動剤として用いてラジカル重合を行うことで、分子量分布の狭いポリマーを、分子量を制御しつつ合成できる。...
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